繰り返し激しい痛みが？群発頭痛！
痛みのない生活というのは当然、誰もが願うことだと思います。しかし、時として自分が望まずとも痛みを感じて日常生活に支障をきたしてしまうような病気がこの世には存在します。
今回ご紹介する群発頭痛は「瞳の奥に耐えがたい痛みが走る」「終わらない痛みが地獄のようだ」「朝起きた瞬間から痛い」などこの疾患にかかった方にとっては早く終わってほしいと願ってやまない状態が続く疾患です。
一般的な頭痛といえば頭の片方だけに痛みが走る片頭痛を思い浮かべる方が大半だと思いますが、実はその種類はいくつかあり、中にはくも膜下出血などの大病が原因で起こっている頭痛も存在します。それでは詳しく確認してまいりましょう。
頭痛の種類の確認！？
頭痛という言葉は腰痛や坐骨神経痛のように頭痛が起きている状態を指している言葉なのできちんとした疾患名ではありません。日常的に起こる頭痛の種類といえば片頭痛、緊張性頭痛、群発頭痛に大別され、これらを一次性頭痛と呼びます。
一次性頭痛は直接的に命を脅かす可能性は低いですが、慢性的に痛みが起こることが多く、一度発症するとなかなか完治が難しいといわれています。次に二次性頭痛ですが、これは原因が不明確なものだったり直接命を脅かすような頭痛を指しています。
その陰に潜んでいる可能性がある疾患といえば、例えばすでにご紹介しているくも膜下出血、脳しゅよう、脳動脈解離などがあります。これらの疾患には一瞬にして命を奪ってしまうものもあり、特徴的な頭痛が現れた時はすぐに専門家に相談することをおすすめします。
ちなみに特徴的な頭痛というのは、突然、頭痛に襲われる。安静にしていても治らず、むしろ痛みが徐々に広がったり増して行ったりする。その痛みの頻度や程度が上がり、立っていられない。50代を超えてからいきなり頭痛が始まった。などを指しています。いずれにしてもいままでは頭痛がなかったり、異常を感じた場合は放置せずに対処するようにしましょう。
群発頭痛ってなに？
続いて本題ですが、群発頭痛とは激しい痛みが目の奥に走る病なのですが、人によって程度は異なるものの群発、という名前がついている通り、1～2か月間続く群発期の間にだけ症状が現れるのが特徴的です。
激しい痛みの他にも目の充血、涙や鼻水が止まらない、あるいは痛みとその他の要因からイライラとした精神状態になったり、興奮してじっとしていられないという症状もよく見られます。
また患者は女性よりも圧倒的に男性が多く発症することはわかっていますが、きちんとした原因は解明されてはいません。しかし、例えば群発期にアルコールを摂取すると高頻度で頭痛が発生したり、興奮状態が続くことから目の奥にある三叉（さんさ）神経が影響を及ぼしているとも考えられています。
三叉神経は脳の視床下部につながっている神経で主に、顔の感覚（痛い、つめたい、あたたかい、さわった）などを感じる神経なのですが、脳から伸びてくる神経は瞳の奥で三又に分かれ、それぞれおでこ、ほお、下あごに分かれていきます。
ですから群発頭痛の場合、おでこ、ほおに伸びる血管が膨張することで神経を圧迫し、涙や鼻水が止まらなかったり、脳の視床下部では自律神経もコントロールされていますので、この異常から副交感神経が興奮し、イライラしたり落ち着きがなくなってしまうと考えられています。
群発頭痛の症状を緩和するには？
前章でも述べていますが群発期にアルコールを摂取すると高頻度で群発頭痛が発生しますので控えることをお勧めします。また喫煙でも同様の症状が現れますので、まずこの二点は行わないように注意しましょう。
またこちらも前述していますが、群発頭痛は原因のすべてが特定されているわけではありませんので、まずは専門家への相談を行うようにしましょう。
というのも群発頭痛のような症状が見えているといっても夜中に痛みが来る方もいれば寝起きに来る方もいらっしゃいますし、頭痛の程度も人それぞれなので、もしかすると群発頭痛ではなく先にご紹介した頭痛のどちらかということも考えられるからです。
何にせよ早合点せず、まずは落ち着いて現状を分析してみましょう。
まとめ
今回は決まった時間や期間に激しい頭痛が現れる群発頭痛について記事をかいてまいりました。文中には出てきていませんが、専門家の方でも意見が割れている頭痛で今回ご紹介したもの以外でも体内時計がズレている、自律神経の乱れ、ストレス、目の奥にある動脈の炎症、ホルモン異常などの説を唱える方もいらっしゃいます。
ですから個人によっては規律正しい生活をしたり、ストレスをためないようにしたり、自律神経を休めるようリラックスさせたり、マッサージ、ツボ押しなどで症状が改善する場合もあります。もしも耐え難い頭痛に悩んでいる方がいれば、お一人で悩まずにお気軽に当院までご相談ください。
