足の親指の付け根が痛い！もしかして外反母趾！？

2019年2月26日

女性の場合、足元からオシャレを楽しみたいのに、高いヒールやつま先のとがった靴を履くと痛くて辛いという経験や、足の形が変わってしまって今まで履いていた靴が合わなくなってきたという経験をお持ちの方はとても多いと思います。

デザインが気に入って購入してみても、足に合わなくて結局リサイクルショップのお世話になってしまったり、泣く泣く友人にあげてしまうなんて、悲しいことですよね。今回は、足の形が変形して靴が合わなくなったり、くの字に折れた足の指が炎症を起こして痛みを感じる「外反母趾」について記事を書いてまいりたいと思います。

一般的な疾患名ではありますが、この記事を通して外反母趾になる原因や改善方法を知って頂き、辛い足の悩みを解消する助けになれば幸いです。

外反母趾とはどんな足？

外反母趾とは足の親指(母趾)の付け根の関節が人差し指の方に「くの字」に曲がる(外反する)状態になってしまっている事を指す疾患名です。母趾の関節は通常人差し指の方に曲がっていますが、この角度が20度以上になると外反母趾と診断され、関節が足の内側に突き出し、痛みを発生させます。

また突き出た部分が靴に当たって炎症を起こして、ひどくなると靴を履いていなくても痛むようになったり、歩行が困難になる方もおられ、悪化した場合は手術が必要になったりもします。またこの疾患は圧倒的に女性に多くみられますが、普段から革靴や安全靴などを履く男性の方にも発症する場合があります。

外反母趾の原因は？

前述の通り、外反母趾は圧倒的に女性に多くみられます。その原因は遺伝的な要素も関係するといわれていますが、男性に比べて女性は筋力・骨・関節の強度が弱く、母趾だけでなく腰や背骨なども変形しやすい傾向にあります。

また出産や閉経などホルモンバランスが男性よりも著しく変化する機会が多く、外反母趾だけでなくリウマチや内臓疾患なども招きやすいと言われています。ちなみにこれは男性にも当てはまりますが、横アーチの低い扁平足（へんぺいそく）や、人差し指より親指の方が長い足（エジプト型足趾）の人も外反母趾になりやすい傾向があります。

それからやはり、自分に合っていない靴も外反母趾を引き起こす大きな原因です。先のとがったハイヒールを履くと、足が前滑りして足先が靴先に押し込まれ、足先に体重が集中して親指自体が外反したり、冒頭でも触れたようにゆとりの無い硬い革靴や安全靴、パンプスなどを長時間履いているのも外反母趾を招きやすくなります。

ちなみに、江戸時代以前の鼻緒の履物の時代には外反母趾というのは見られなかったようなので、やはりハイヒールなどの履物は大きな原因であると証明できると思います。

外反母趾を予防するにはどうすれば？

外反母趾の予防、改善には靴や歩き方を見直してみると良いと思います。しかし、出来れば専門家に一度相談してみることをおススメします。なぜなら外反母趾を引き起こしている原因が特定できなければいつまでたっても改善が認められないからです。

確かに靴の選び方はとても重要です。例えば先の細い靴やヒールの高い靴を履く機会を減らしてみたり、縦・横幅が自分の足にフィットしている靴を選び、柔らかく、大きすぎない靴を選ぶと体重が足の裏全体に分散されるようになり足先に負荷が集中することはなくなります。

あるいは歩き方や姿勢の改善もとても大切です。猫背や左右どちらかにいつも重たい荷物を持っている方は、骨盤や関節が歪み、足の裏のどこかに体重が集中することで外反母趾だけでなく、魚の目、タコができやすくなったり、内反小趾（足の小指の関節が親指方向へ変形してしまう疾患）などを患う可能性もあります。

しかしながら、靴選びは自分でもなんとかなると思いますが、悪姿勢や歩き方というのは自分ではなかなか改善出来るものではありません。自分ではキチンと歩いているつもりでもどちらかの肩が下がったような歩き方をしていたり、正しい立ち姿勢を取っているつもりでも、前後左右に倒れていることもあります。

やはり抜本的な解決を望むのであれば専門家への相談は欠かせないと思います。